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私の登山の教科書

ひとり歩きの登山技術/工藤隆雄/山と渓谷社  


小さな本であるが、必要な登山技術がコンパクトに収められている。単独行の楽しみと危険性について詳細に記述している。 単独行は危険である。遭難すると58%が死亡すると書いてある。誰も助けてくれないからだ。ところで、高山においては、グループ登山も単独行も死亡する確率は、それほど変わらないのではないかと思う。救助隊が来るまで現地にじっとしているしかない。素人が負傷者を担いでいたら、二次遭難の危険がある。われわれが普段担ぐ荷物の重さは、多くて20kgほどである。人は60kgほどあるので、救助隊を待つしかない。

登山の初心者に、服装、装備、食事などの基礎知識を提供してくれる。また、山行記録をつける意義を知った。最初の登山から記録をつけている。ホームページを立ち上げる動機付けとなった。登山の基礎知識がなかったら、飯豊連峰や朝日連峰に単独で行くことはなかったかもしれない。また、残雪期に登ることも思いつかなかっただろう。 首都圏に、たくさんの登山技術を教える教室がある。しかし、地方には、ない。地方では、どこかの山岳会に所属して教えを請うしかない。山岳会のお世話にならないで、登山技術を習得するには、やはり、これらの教科書や啓蒙書に頼るしかない。