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2000

朝日連峰/以東岳(1771m) 

Photo:Itodake(1771m) from Otoriike 00/09/14
Photo:Otori Hut 00/09/14
Photo:Otoriike and autumn tints of grass under Itodake(1771m) 00/09/14
Photo:Sankakuhou(1520m) from Itodake 00/09/14
Photo:Ito Hut under Itodake 00/09/14
Photo:Asahi Peaks from Itodake(1771m) 00/09/14


Thursday.September.14.2000/晴れ
新津(2:15) R290 (3:30)新発田市島潟 R7 (4:40)鶴岡市 R112 (6:00)泡滝ダム(6:20) (8:10)大鳥小屋(8:40) (9:00)東沢/尾根取り付き (10:00)水場 (11:00)以東岳(11:30) オツボ峰  (13:10)大鳥小屋 七ツ滝 (15:10)泡滝ダム(15:20) (16:10)カタクリ温泉ぼんぼ(17:00) R112 R7 R290 (20:30)新津

はじめて、大鳥池から以東岳を登る。---
竜門小屋や狐穴小屋に泊まり、そこから以東岳を往復したことは、幾度かある。しかし、大鳥池から以東岳を登ったことはない。また、下りに使ったこともない。避けてた理由は、次のとおり。交通の便が悪い。自家用車かタクシーを使わないと入れない。更に、駐車場となる泡滝ダムから大鳥池まで、2〜3時間歩かなければならない。実際に登った感想として、私は、とても疲れた。以東岳から大鳥池へ下山しても、そこから駐車場まで、疲れた足でさらに3時間歩きつづけなければならない。 大鳥小屋の管理人の話を聞くと、大勢の人が訪れるそうだ。きっと、紅葉が素晴らしいのであろう。なお、大鳥池の紅葉の最盛期は、例年、9月末とのことである。

荒沢ダムから大鳥集落へ行く場合、3つのトンネルを通る。---
R112を鶴岡から山形に向かって車を走らせると、朝日村役場付近で、道路標識があり、ここで、大鳥池へ行くために右折する。 荒沢ダムの手前でトンネルが現われる。全部で3つのトンネルを通る。これらのトンネルは、1車線である。しかし、トンネル内に退避路があり、途中で車が交互通行できるようになっている。

矢吹沢から泡滝ダムまで、道路は未舗装である。---
大鳥集落から矢吹沢にかかる橋までアスファルト舗装されている。しかし、それ以降、泡滝ダムまで砂利道となっている。慎重に運転しないと、車の腹をしばしば突き出た岩にこすりつけることになる。泡滝ダムで、路肩に車を駐車する。この未舗装道路は、途中、増水すると冠水する場所がある。

駐車場から大鳥池まで、6kmほど歩く。---
七ツ滝沢に懸かるつり橋まで、大鳥川右岸を川の激しい流れの音を聞きながら歩く。つり橋を渡ると、大鳥川の左岸に登山道が変わる。最後の30分、登山道はつづら折の急登となる。登りきってしまうと、下方に大鳥池の水面が梢越しに見えてくる。この駐車場から大鳥池まで、荷物の重さにもよるが、2〜3時間かかる。上りと下りの時間は、それほど変わらない。 車が、奥まで入れないためか、大自然がそのまま残っている。 広葉樹は、太い幹で高い。紅葉したら深い渓谷の両岸は、いったいどんな色になるのであろうか。

大鳥小屋の管理人から貴重なアドバイスを受ける。---
私は、当初、オツボ峰をピストンする予定であった。ところが、管理人は直登コースを勧める。尾根に取り付いて2時間ほど、急登が続く。しかし、森林限界を過ぎると同時に緩登にかわる。その後、以東小屋の手前で再び、最後の短い急登となる。私は、日帰りの軽い装備で来ているので、ためらわずに直登コースを登ることにする。森林限界を超えるまで風がなく、猛烈に汗をかく。1リットルの水を飲みほす。

直登コースの水場は、遠い。---
直登コースに水場は2カ所ある。 以東小屋の手前の急登の開始地点と以東小屋の直下の岩場である。いづれも登山道から離れている。時間がないので、どちらの水場にも立ち寄らなかった。 しかし、下山に使ったオツボ峰をおりきったところの鞍部にある水場は、登山道に近く便利である。

以東岳からの眺望は、最も素晴らしい。---
朝日連峰の主脈を直線上に見ることができる。5km先に寒江山(1695m)、8km先に西朝日岳(1814m)、11km先に大朝日岳(1870m)の各山頂が、ほぼ直線上に並ぶ。高さが、遠くに行くほど高くなる。以東岳から寒江山への縦走路は、巨大な爬虫類の背骨に見える。縦走路の東側に幾筋もの深い谷が足の下に広がる。 狐穴小屋の屋根が、寒江山の下に、太陽の光を浴びて光る。空気の澄み切った秋の日に以東小屋に泊まり、早朝、以東岳の山頂に立てば、素晴らしい眺望を楽しむことが可能であろう。縦走路の斜面に大きな雪渓が、まだ、いくつか残っている。

以東岳の山頂付近の草紅葉が始まる。---
収穫期の稲の色のように、山頂付近の草が黄金色を強くしている。山頂近くの登山道に、まだ、たくさんのリンドウが咲いている。

七ツ滝を見るために、鎖場のあるコワイ道を下る。---
深い谷の斜面に登山道がつけられている。しかし、登山道というより足一つ分しかない場所がある。とても疲れていたので、アップダウンが多いこのコースは、より一層疲れさせた。はるか下を流れる川を見ると、足がすくみ、あまり気持ちが良いと言えない。1ヵ所鎖場がある。ツルツルした岩で、足がかりとなる所が少ない。磨かれたような岩で、鎖がないと上り下りできない。

汗を流すに、カタクリ温泉ぼんぼがよい。---
隣の櫛引町との境に近い朝日村のぼんぼが、汗を流すに最適な温泉である。 R112にでたら鶴岡に向かい、電柱の看板に注意しながら車を進めればよい。R112の右手にそれらしい建物が目に付く。シャンプーつきで300円である。

大鳥池から以東岳を登るコースに、朝日連峰の大自然が、そのまま残っている。 朝日連峰はとても深い山である。