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2004

飯豊連峰/宝珠山(1805m) 

Friday 30 July 2004/晴れ
新津市(3:00) (4:50)飯豊山荘(5:10) (5:50)桧山沢つり橋 (8:30)千本峰 (10:00)宝珠山(10:30) (11:30)千本峰 (14:00)つり橋 (14:30)飯豊山荘  (14:40)梅花皮荘(15:10) (17:00)新津市

ダイクラ尾根で飯豊連峰日帰りに失敗する  
台風10号の影響で新潟市から飯豊連峰が見通せる。空気が澄んでいる。 休暇を利用して飯豊連峰日帰りを計画した。今回のコースは、ダイクラ尾根である。 しかし、宝珠山でリタイアした。体力がこの夏の暑さに対応できず時間がかかりすぎた。 たとえ、飯豊山まで登れても下山するとき、日が暮れてしまう。 このコースは暗い夜中に歩けるようなものではない。 岩と根が多く、さらに急なのだ。ダイクラ尾根の特徴は大きなアップダウンが多いことである。 下山だからといって短時間に下ることができない。 疲労困憊した体では、下山時の登りは、つらく時間がかかる。

荷物の大半は水である 
今回、水4リットルと茶1リットルを用意した。5kgの荷物はかなり重く、一気に軽快に上るというわけには行かない。 水は宝珠山までで2リットル使い、お茶も1リットルを使いきった。梅干の入った小ぶりのおにぎり数個を、三回に分けて 食べた。熱中症にならないように配慮したものだ。 水を30分ごとに飲まずにはおれなかった。 飲んだ水は、即、汗となって流れるようであった。 夏用のズボンもポロシャツも雨に濡れたように汗で重くなった。 宝珠山の標識がある山の上まで登って飯豊山を眺めようとしたが厚い雲に覆われ何も見ることができなかった。 金曜日なので登山者は少なく、途中にあった登山者は、登りが1名、下りが1名、計2名であった。

ダイクラ尾根から飯豊連峰の峰峰が見える 
飯豊連峰の展望台となっている。ダイクラ尾根の西側に登山道が巻いているところで烏帽子岳・北俣岳がみえる。 肉眼でも門内小屋、エブリサシ小屋が確認できる。 飯豊連峰の東面は、深い谷ができている。残念ながら今回も飯豊山、御西岳、烏帽子岳を結ぶ縦走路の山々を100%見ることができなかった。1度は、この尾根からこれらの山々をみたいものである。

メジロアブに襲われる 
飯豊山荘の駐車場から桧山沢のつり橋まで30分ほど、たくさんのメジロアブに付きまとわれた。 実際、数箇所刺されてしまった。 往路は、大きな葉を枝ごと折って、うちわ代わりにして追い払った。しかし、数十匹でまとわりつくので、左手に気を取られていると右手を刺されてしまったりした。多勢に無勢とはこのことである。復路は、暑いのを我慢してレインウエアを着て桧山沢のつり橋から飯豊山荘まで歩いた。レインウエアの帽子をかぶれば、アブもどうしようもない。 登ってこられた登山者にアブ対策を聞いたら、アブがいる間、半そでシャツの上に肌の露出部分を隠すために長袖の衣類を着て歩いたとのことである。早速、その話からレインウエアをきることを思いついたのである。

ダイクラ尾根は以前より険しくなっている 
表土の流出で岩が出ているところは、トラバースするとき、緊張する。滑ったら滑落することになるからだ。 そんな場所が、多くなっている。急いで上り下りすることができなくなっている。 草や木の枝を掴んで渡る場所も数箇所ある。ダイクラ尾根は、車を使って飯豊山経由で飯豊連峰を縦走できる便利なコースなのだが、これ以上荒れると使えなくなるのではないだろうか。

コンディションを整えて登る尾根である 
ダイクラ尾根を登りに使用したのは2回のみで、94年と97年である。 いずれも、1泊2日の装備で、約8時間を要していた。日帰りの荷物の3倍以上を背負っていたのだが、日帰りでは1度も成功していない。もともと、テンションを高めないと登れる山ではない。幾度となく現れるアップダウンで精神的にまいってしまう。更に、同じ尾根を下りに使うとなると気力だけで登れない。 ある程度の低い気温と低い湿度でないと消耗が激しくて動けなくなる。 日帰りを企画して2度とも失敗した教訓は次のとおり。
1.日帰りに必要な体力が求められる。
2.気温と湿度が最適な日を選ぶことが重要だ。気温と湿度からすれば、秋が良いが、秋は、不適である。夕暮れが早すぎるからである。
3.1泊2日にするか、片道にのみ、この尾根を使うべきだ。所要時間が長く、下山時でも登りが多いからだ。 登りだけで8時間を要している。
写真/ PHOTO 2004