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1990

石転び沢〜飯豊山(2105m)〜弥平四郎   


Mon.Aug.13.1990/ 晴
 新津駅(16:18) 新潟駅(16:44) (18:07)小国駅(18:20) (19:25)飯豊山荘(泊)
Tue.Aug.14.1990/ 晴/曇り
 飯豊山荘(5:20) (9:50)黒滝 (11:30)梅花皮小屋(13:20) (14:00)烏帽子岳 (15:00)御手洗ノ池 (15:30)天狗の庭 (16:30)御西小屋 (泊)
Wed.Aug.15.1990/ 晴
 御西小屋(5:10) (6:15)飯豊山(6:30) (6:45)本山小屋(7:00) (8:45)切合小屋(9:05) (10:05)三国小屋(10:15) (10:50)疣岩山 (12:00)松平峠(13:00) (14:20)登山口 (車) (14:30)弥平四郎(15:40) (16:30)徳沢駅(17:09) (18:36)新津駅

   出発の日は、この地では墓参の日である。私は、3時頃特別に帰宅をゆるされた一人である。家に着くと同時に登山の支度に着替えて、用意した食料と道具を詰め込んだザックを背負って新津駅に向かう。飯豊連峰登山は、今回が初めてである。
 登りのコースは、石転び沢である。2泊3日の行程である。しかし、縦走するため車は使えないので、JRを使うことになり1泊目は、飯豊山荘付近のテント泊である。縦走登山も今回が初めてである。次のような準備をしている。
(1)コース選び
 荒天時の停滞を考えると、多少、難所があっても所要時間を短縮できるコースを選びたい。当時は、8/13が15:00まで勤務、土曜が半日勤務の時代であった。石転び沢を選んだ理由は、コースタイムが短いからである。このコースを登った経験者や登山用品店から得た知識で、ピッケルと軽アイゼンが必要であることがわかった。エアリアマップによると、登山時期によって雪渓の形が変わるので、コースが見極められるか不安である。しかし、登山者が多いコースであると聞くし、盆休であるので誰かがいるだろうと考える。
(2)宿泊場所
 結論は、テント泊を選んだ。当時、登山では初心者なので、山小屋には、大勢の人がいると思われ、気後れして、苦手であった。おかげで、3kg余のテントの荷重が増えた。ファミリーキャンプの経験は豊富であるが、山頂でのテント泊をしたことがないので、飯豊に来る直前に近くの山で、ザックの荷重に耐えられるかというテストのつもりでテント泊の練習をしている。ついでにピッケルを杖代わりに使ってみたが、初めてのせいか気恥ずかしい思いがする。
(3)アクセス
 夏期限定で、飯豊連峰では毎年、登山口近くまでバスの便がある。学生の夏休みに合わせているような期間なので、昔も今も、登山者の主体は、学生なのであろうか。下山コースには、弥平四郎口を選んだ。JR徳沢駅までのバスの接続がある。
(新津駅〜新潟駅〜小国駅〜飯豊山荘)
 小国駅〜飯豊山荘間は、JRバスが出ている。お盆で、村落を通るごとにあちらこちらの墓地に墓参の姿が見られる。バスは最終便で、他の乗客は帰宅客の数人である。大きな村落を過ぎると私1人となる。運転手の話では、国民宿舎梅花皮荘は、料理がおいしく、リピータ客が多く、いつも予約が満杯とのことである。地元の人は、山菜取りで飯豊に、よく登るそうだ。
 最初の泊まりは、飯豊山荘手前の山荘のテント場である。使用料は、500円(?)である。飯豊山荘の温泉に無料で入れると教わった。テントの泊まり客であると言えばよい。炊事場、トイレがあるので夜まで騒々しかったことを記憶している。
(飯豊山荘〜石転び沢〜梅花皮小屋〜御西岳)
 石転び沢は、実に怖いところである。雪渓が後退し、しばらく沢登となるが、丸印が岩についているので、迷わずにいけて助かる。雪渓に上がると冷蔵庫内にいるようで涼しい。 雪渓は、ところどころ裂けており迂回する。また、尾根に移ってから雪渓に戻るところもある。尾根と雪渓の間に、かなり大きな隙間がある。エアリアマップの裏の注意書きには、水場以外は、休憩するなと書いてあった。確かに雪渓にも大小さまざまな石が転げ落ちている。後日の話であるが、多くの事故が、ここで発生しているとのこと。クレバスに誤って落ちるとか、落石に当たりけがをするとか、行方不明になるとかである。無線をするようになってから入手した情報である。石転び沢を使うのは、この1回きりで、今のところもう行く気がしない。しかし、飯豊連峰の案内書には、必ず、石転び沢の写真があるので、今も人気のコースであることに変わりはない。このコースで一番きついのは、最後の梅花皮小屋直下の登りである。ほとんど垂直に見える登りである、梅花皮小屋の横で昼食、休憩を2時間とっている。ここで寝ている人が多い。ゆるい南側斜面一面に数種類の小さな花がみごとに咲いている。
 梅花皮岳、烏帽子岳の登りを経て、御西岳に向かう。御手洗ノ池や小池塘群が写真で紹介されているが、写真のほうが美しい。御西小屋のテント場は、ほとんど空きがなく少し傾斜のある場所にテントを張る。使用料は300円である。水場は遠く、雪渓を下ったところにある。この雪渓は、滑るので十分注意が必要である。シュラフカバーを寝袋代わりに使ったが、真夏でもやはり寒い。寝袋は必要である。福島県側に夜景が見える。会津若松か喜多方の町の灯りか分からない。
(御西小屋〜飯豊山〜三国小屋〜疣岩山〜弥平四郎〜徳沢駅)
 御西から飯豊本山に向かう途中で、本山への山々を見ることができる。谷がとても深い山々である。本山手前までは、ほとんど平らである。ゆっくりと山と谷の偉容を楽しむことができる。
 皆、知っているだろうか。御西〜三国岳までは福島県境が登山道に沿って延びている。信仰が県境を延長させたようだ。三国岳で福島、山形、新潟に3分割されるが。福島県だけが御西岳までの6km余、登山道を含め幅300m〜800mで県境域を確保している。
 本山小屋で小休止をとり、下山する。本山直下の下りが終わるところに小さな白、黄、紫の花々が群生している。切合小屋、三国小屋が視界に入るとコースの正しさが確認できてほっとする。疣岩山から松平峠までは、急な下りである。地肌がでていて乾燥してもろくなっているので、滑りやすい。松平峠から弥平四郎登山口までの下りは、小さな沢と尾根をいくつも交互に横切りながらくだる。下界は、真夏であった。小学校前でバスを待つ。徳沢駅までのバスでは、登山者は私1人のみであった。

Photo:Ishikorobisawa & Kitamatadake(2025m) 1990/8/13