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1997

粟ヶ岳(1292m) 


Sat.April 26.1997/晴れ
新津(5:45) (6:30)登山口(水源地)駐車場  (8:45)粟ヶ岳山頂(10:00)  (11:30)登山口  (12:15)新津

 朝、五頭山を窺うと、山の端がくっきりと見える。晴れの兆候である。4年ぶりで粟ヶ岳(加茂市)に登ることにする。眺望が期待できるか、雪庇歩きができるかなど考えて向かう。新津市ー五泉市ー村松町ー加茂市のルートをとる。五泉・村松線から白山が正面に見える。雪は、少なくなったようだ。コンビニがこのルートにできたので、山行の食料調達がらくになった。早朝から、農家は田植え前の準備に忙しく、水田に多くの人が出ている。登山口の水源地付近にある桜が満開である。標高が高いせいであろう。第2ダムの登山口には、すでに車が4台止まっている。
 6時半に出発する。この時期の木々は、葉の色が淡く、小さいので山に薄く色を流したようにきれいだ。コブシと思われる白い花が山の斜面に点在する。登山道に沿ってイワウチワのピンクの花が咲き競う。標高450m付近の斜面一帯にカタクリの紫色のうつむき加減の花弁が覆う。
 今回は、日帰り登山なので荷物が軽い。快調に高度を上げる。陽が当たるところに、雪はもう無い。しかし、山小屋付近から登山道にも雪が残るようになる。守門岳の北面が真っ白く見える。白山の南面の雪は、ほとんど無い。山小屋から1つ目の峰までが、なかなかたいへんである。とけて雪がない登山道でも、霜柱が立っていて、滑って足を取られる。1つ目の峰から山頂までは、雪庇歩きを堪能できる。雪庇はところどころ落ちている。気温が低くなったせいか雪面に足跡が少ししか残らない。山頂の雪庇は落ちかけており、割れている。山頂付近で下山する1番目の登山者とすれ違う。私は、今日3番目の登頂者である。
 雲一つない快晴であるが、山頂の風が冷たく、レインウエアの上着をはおる。守門岳、浅草岳、白山をカメラにおさめる。レリーフの方位盤で日本平山を確かめる。この山は頂上付近まで行かないと山容が分からない。粟ヶ岳からみる日本平山の姿も、自分の印象と一致しない。反対に、日本平山からみる粟ヶ岳は、通常みている3つの峰をいただく姿とちがう。残念ながら方位盤では、みえるはずの北の飯豊連峰や南の苗場山が春霞で見えない。
 風が冷たく、すぐに下山するつもりであったが山頂の笹原のくぼみにしゃがみ込むといくらか風を避けることができる。無線で呼びかけてみると、数局から応答がある。福島、十日町方面は、当地と同じく快晴とのこと。無線を終えて早い昼食をとる頃、続々と登山者が山頂に姿を現す。早速ビールを飲む人、眺望を楽しむ人、さまざまな人がいる。
 山頂が混むのを避けて、下山する。足が軽い。気温の上昇に伴い、登山道の雪がとけ、泥でぬかるんでくる。スパッツが泥だらけになる。登山者は40人ほどと思われる。雲一つない青空のせいで、登山口に正午に帰り着くまで、すれ違う人がいた。沢水を持ち帰る。後で煮沸してコーヒーを飲んだが、あまりおいしくなかった。水源地では、多くの家族がバーベキューを楽しんでいた。このめずらしく気持ちのいい青空が食べ物や飲み物の味をいっそう引き立てることだろう。