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1997

杁差岳(1636m) 


Sat.2.Aug.1997/曇り
新津(5:00)  (6:30)胎内ヒュッテ駐車場(6:45)  (7:20)足の松尾根取付  (8:10)姫子の峰  (10:35)大石山  (11:05)鉾立峰  (11:40)杁差小屋(泊)

Sun.3/曇り
杁差小屋(6:20)  (6:40)鉾立峰  (7:10)大石山  (8:40)姫子の峰   (9:10)足の松尾根取り付き  (9:40)胎内ヒュッテ(10:00)  (11:30)新津

(8/2)
胎内ヒュッテ駐車場には、車が10台ほどあった。 途中で猿にあう。 胎内ヒュッテより先へは、工事車両しか入れない。 この日は、朝から蒸し暑い。今回はアブの攻撃が、少ない。 アブよけと日焼け防止に、暑いのを我慢して長袖シャツを着たが、あまりの暑さに袖と襟元のボタンをだらしなくはずす。 後続の4人が工事車両に便乗し、追い越す。 94年以降、立派な橋が4つも出来ており、驚いた。 下から、水上橋、大樽橋、浅野橋、奥胎内大橋である。 奥胎内大橋は、登山道より右側の対岸に渡る橋で、今回は通らない。 3つの新しい橋は、いずれも旧道が、いつでも沢水に洗われているところを、バイパスしている。 大雨になると徒渉しなければならないところを、一気に対岸に橋を渡している。 足の松尾根取り付き手前の橋は、頼母木大橋で、以前からある。
足の松尾根取り付きから急登となる。 この尾根は、ほとんど松の根っこの階段を登るようなものである。 姫子の峰で、ガスで上部が見え隠れする大石山を見ることが出来た。 他の山々は、ガスで見えない。 登山道沿いに、雨量ロボットがたくさんある。数年前より大仕掛けになっている。 鉄パイプで櫓を組んだものが、多い。 松林は、なぜか甘い香りがする。 尾根の両側は、深い谷である。 登山道の途中にある水場は、ホースで水を引いてくれている。 ぬるいが、この尾根から下らないで取水できるので有益である。
上り下りの登山者が、挨拶代わりにこのくそ蒸し暑さを嘆いている。 シャワーを浴びたように、全身、汗でずぶぬれとなる。 汗が足を伝って靴の中に落ち込み、靴の中がグシャグシャして気持ちが悪い。 こんなこと、初めてである。 まるで沢をわたったようなものである。 大石山に到着しても、ガスがはれない。 風があるが、蒸し暑くなかなか汗が引かない。 大石山、鉾立峰、杁差岳は、花の宝庫のようだ。 残念ながら花の名前が分からない。 帰宅して、図鑑で分かったものは、次のとおり。 (色分けしている。正しくは、頭に、ミヤマ、チシマ、タカネなどがつくかもしれない。)
(紫色の花)
マツムシソウ、ツリガネニンジン、トリカブト
(白色の花)
コバイケイソウ、トラノオ、ハクサンイチゲ
(黄色の花)
ニッコウキスゲ、ウサギギク
鉾立峰の最後の急登は、何十回となく呼吸を整えて登り切る。 杁差小屋は、直前10mほどで、姿を現す。 小屋に入る前に、冷たい水を汲みに水場まで降りる。 サブザックに、ポリタン、水筒、缶ビールを入れ、杖代わりのピッケルを持ち、急な斜面を下る。缶ビールを10分間冷やして、戻ってくるまで30分かかっている。 直径2m程の湧水池であり、水は冷たくおいしい。 湧水量が少ないので、汚さないで上手に使ってほしいものである。 沢の途中にあるため、雨が降ると汚水が流れ込み使えない。
小屋の泊まりは、前日が2人とのこと、この日は、2階が6人で、1階が10人程と思われる。 ガスで10mほど上にある杁差岳山頂さえ、よく見えない。 頂上で無線交信したが、新潟市の室温が33度とのこと、山頂はかなりの風であるが、冷たく感じない。Tシャツ1枚で、丁度よい。 北アルプス双六岳(2860m、長野・岐阜県境)の登山者と話ができた。

(8/3)
深夜1時頃、外にでたが寒くない。 新発田市と思われる夜景が、きれいだ。 星が上空にたくさん見える。 4時半頃、外が白みかけると、皆、山頂に向かう。 ガスが消えたせいか、少し気温が下がったようだ。 レインウエアをはおる。 5時頃、お日さまが山の上でなく、雲の間から見えたり隠れたりしている。 ビノキュラでのぞくと頼母木小屋の前にも人だかりがしている。日の出を見ているようだ。 飯豊山、門内岳は、あいかわらずガスが覆っている。 時間が経つに従い、ガスがでてきたので、下山する。

(まとめ)
92年から3年間、盆休に杁差岳に登ったが、毎年、ドデカイ、アブに襲われ刺されていた。 草木の枝を折って、ウチワ代わりに扇いで顔、腕の露出部を襲うアブを払いのけていた。 今回は、盆の2週間前である。アブの数が少ない。登山の時期は、選ぶに越したことはない。

杁差岳の水場は、貴重である。冷たくておいしい。 湧水池は、取水とビールを冷やすだけに使ってほしい。 顔などを洗うのは、流れ落ちる水を使ってほしい。