1998
Fri.Sep.11.1998/晴れ 以東岳(1771m)・大朝日岳(1870m)
新津(8:40) R113 (10:30)小国町 R287 (13:00)日暮沢小屋(13:15) (16:45)竜門山 (17:15)竜門小屋(泊)
Sat.Sep.12.1998/晴れ
竜門小屋(6:00) (7:30)狐穴小屋(8:00) (9:15)以東岳(10:45) 狐穴小屋(泊)
Sun.Sep.13.1998/晴れ
狐穴小屋(4:30) (6:30)竜門小屋 (6:45)竜門山 (7:30)西朝日岳 (8:30)大朝日小屋 (8:45)大朝日岳(9:15) (9:30)大朝日小屋 (10:30)小朝日岳・古寺山分岐点 (11:30)古寺・日暮沢分岐点 (13:00)日暮沢小屋(13:15) (14:00)柳川温泉(14:30) R287 R113 (18:10)新津
久しぶりに以東岳から大鳥池を眺めてみたかった。新築された狐穴小屋のことがメーリングリストにのり、きれいなうちに一度泊まってみたいと思った。天気は、出発日が近くなるにしたがって、初日のみ晴れの予報から3日間晴れに好転していった。せっかく天気が味方したのに前日夜に保護者の臨時学年総会出席で前日夜の出発が流れ、初日の午前中に市役所に住民票などの取得で早朝出発も不可能となった。本来、一泊二日でできる行程を二泊三日に変更しなければならなかった。しかし、天気の後押しで以東岳・竜門山の半縦走の計画が以東岳・大朝日岳の完全縦走の実施に発展してしまった。結果として雲上の稜線歩きを十分楽しむことができた。
以東岳は朝日連峰全体の格好の展望台である。大鳥池があるおかげで以東岳の北面を眺めているとずいぶんと心が落ち着く。これが深い谷だったらこれほど登山者をひきつけはしないだろう。南面を見ると、大朝日岳をもうひとつの終端とする縦走路の全貌を眺めることができる。大朝日岳から以東岳まで縦走してきた登山者は、振り返ってはるかかなたにきれいな三角形をした大朝日岳をみて、よく歩いたものだと感慨を覚えるだろう。一方、これから大朝日岳をめざして縦走するものは、挑戦者として体に力が湧いてくるのを感じることだろう。朝日連峰は、色づいていた。連峰全体が、草紅葉で狐色をしている。10日ほどすると赤と黄が加わり朝日連峰は錦を織り成す。寒江山にはマツムシソウが咲いていた。南寒江山の南面に小ぶりのリンドウが群生していた。しかし、いずれも今年最後の花とおもわれる。ナナカマドの実は、真っ赤となっているが、葉は、色つき始めたばかりである。
狐穴小屋は、朝日連峰の稜線上の小屋の中で、もっとも新しい小屋となった。昨年(97年)建替えられたそうだ。立ち寄った登山者が必ず述べることだが、水洗トイレが装備されている。冬季の凍結期に、もうひとつの非水洗トイレを使うことになる。これと同じ装備が、竜門山登山口の日暮沢小屋にある。日暮沢小屋は、3階建てで今年(98年)建替えられたようだ。無線で聞いた話であるが、天狗小屋や竜門小屋も改築計画があるらしい。狐穴小屋は、竜門小屋と同じく水が豊富に出ている。小屋が新しくきれいになり、入り口に豊富な水が流れているので、以東小屋や竜門小屋から足を延ばしてやってくるひとが多かった。今まで縦走路の中間にあり、麓の登山口から遠いため(所要時間9時間半)、最盛期でも狐穴小屋は、他の小屋に比較してすいていた。今後、混雑は避けられない。
小屋に到着してから寝るまでの時間をもっと大切にしないといけないと思った。9月11日、夕方、小屋に到着したので暗くなる前に夕食を済まそうと食事にいそがしかったため、日本海側に沈む太陽をじっくり見ることができなかった。明日も天気がよくなる予報なので、明日は食事を早く済ませて落ちついて日没を見ようと思っていたら、12日の夕方、ガスが出てきてみることができなかった。わざわざ少し小高くなっている三方境まで登山靴をはいて登ったがガスが西の山々を覆っていて、何も見えなかった。11日の夕方、他の登山者にならって、外でゆっくり食事しながら、日没が山々や空のキャンバスに描く光の変遷を時の流れを感じながら味わうことができたのだが、残念だった。サンセットをお金をかけて見に行く人さえいるというのに、もったいないことをしたものだ。暗くなるまで、外の光で読書している人さえいた。私も、山小屋到着、即酒盛りを卒業したい。
西朝日岳−大朝日岳−小朝日岳−古寺・日暮沢分岐点までの登山道が整備されていた。排水路の設置、抉られて塹壕となった登山道の埋め戻し、階段の設置である。関係者に感謝申しあげたい。登山道の整備と山小屋の改築で、ますます朝日連峰が好きになってきた。家から登山口までの距離が、飯豊連峰に比べ二倍以上ある。しかし、紅葉がすばらしいので、ついつい来てしまう。
コースタイムのうち狐穴小屋と以東岳の間は、ほとんど荷物を持たないで往復したものだ。竜門小屋の宿泊者は8人で、狐穴小屋では16人であった。11日の大朝日小屋は、混雑したとのこと。日暮沢の小屋前や路肩に駐車していた車は、登山開始時点で5台、下山時点で22台であった。ただし、下山時の車のうち数台は、釣客のものである。竜門山への尾根とハナヌキ峰の間を流れる根子川の竜門の滝の上流で、川原の大きな岩の上に大の字になって昼寝をする釣り人がいた。川のせせらぎ、木漏れ日、涼風が釣り人にこれ以上求めることができないヒーリングをもたらしているのだろう。山登りをはじめて10年になるが、山の楽しみかたは、多様である。